現代人は酸欠状態

呼吸は、私たちにとってあまりにも当たり前で、大部分の人は“私はちゃんと
呼吸をしている”と思つていることでしょう。
昔の人は腹筋を使つて、よく歩き、よく走り、よく動き回り、物を持ち上げる
というのが日常生活のほとんどです。このような生活様式への何千年何万年とい
う順応の結果、人間の身体はそのような生活で必要とされる酸素量で効率的に機
能するように、遺伝的にプログラミングされています。

このように元来、呼吸は腹筋をしっかりと使って行うべきものですが、現代の
日常生活では、腰や腹に力を入れる必要性が減ったため、浅く落ちつきの無い呼
吸をしている人が大部分になってしまいました。

現代の生活様式では、昔行っていた動きのています。このため現代のように動く
ことの少ない生活では、慢性的な酸素不足に陥ります。

私たちの筋肉細胞、脳細胞、神経細胞は酸素を必要とされていますが、今や、
このもっとも重要な酸素の慢性的な不足の中で機能するよう強いられています。

病気は、突き詰めていけば細胞が正常な働きをしていない状態であるといえる
ことができます。精神的な問題に対しても、脳細胞が正常に働いていなけれぱな
りません。これらの細胞が正常であるためには、第一に生命の源である酸素が重
要です。人間iま酸素がなければ5分もかからないで死んでしまいます。

また、肺活量は加齢と共に低下し、30歳代を100とした場合、80歳代では50とされ
ています。加齢に伴う呼吸機能の低下は、肺機能だけでなく循環器系の老化とも
関係しています。

酸素を全身に運ぶためには、心臓や血管の働きが重要ですが、これらの働きが弱る
と酸素運搬能力も低下しますので、特に高齢になるほど深い呼吸が求められます。

超高齢社会はますます進み、少子化も加わり、2025年には65歳以上の人口が4人に
1人と予測されています。しかし、問題の本質は、高齢者が増えることではありません。
生産能力を持たず、生きがいや喜びを感じない「社会に貢献できない人々」が
増えることではないでしょうか。

人間の身体を構成する細胞の中で、もっとも酸素を消費するのが脳細胞です。この
脳細胞は加齢により、数が減少するのはやむをえないとしても、十分な酸素を供給
してやることによりそのスピードを遅らせることは可能です。

認知症の原因は、脳血管障害とアルツハイマー型に大きく分かれそれぞれ40%を占め
ています。脳血管障害は脳全体に酸素が行き渡らなくなり、脳の血管が硬くなること
により起こるものです。アルツハイマー型は、脳細胞の数が著しく減少し収縮した状態で、
その結果、脳の機能が著しく低下したというわけです。

したがって、脳細胞に必要な栄養と十分な酸素を送り込んでやれば、その寿命
は長くなり、アルツハイマー型の認知症も未然に防ぐことができるといわれてい
ます。

また、正しいゆつくりとした呼吸をすると、副交感神経をが刺激され、この刺激が脳幹
にあるセロトニン神経に伝えられ、さらに感情の場である大脳辺縁系と、それを支配する
前頭前野に送られる過程でセロトニンが分泌されます。

ストレスから老人性ウツ病になる人は、このセロトニンが不足しており、セロトニンが
持続的に分泌されることにより、精神が安定し、不安やストレスが取り除かれるのです。

普段、当たり前のように思っていう呼吸を少し工夫することで、ストレスを始め、
いるいるな疾病に著しい効果を発揮することは、古来より体験的に知られてきました。

また現代医学で治せない病気が多い今日、正しい呼吸法が注目されているのには、
それなりの理由があるからです。

しかし、どんなに優れた正しい健康法でも、毎日継続されなければその効果は
期待できません。吹き矢は子供から高齢者まで、男女問わず、楽しく目標を
持って毎日継続でき、しかもその成果がはつきり目に見える新しいスポーツとして
注目され始めました。

注:健康・生きがい開発 財団理学博士 中嶋研二 出典

一般社団法人日本吹矢レクリエーション協会 元気なセカンドライフ編集長

河西 信祐日本吹矢レクリエーション協会会長 元気なセカンドライフ編集長Twitter:@fukiyarecblog
1945年生まれ。建築関係の職場に18年勤務し、退職後、2000年の福祉用具貸与事業開始と同時に、福祉住環境コーディネーター、福祉用具専門相談員などの資格を取得し、知人の一級建築士と株式会社UCMを設立。これからの長寿社会では高齢者の一人ひとりの健康維持と、生き生きとした生活を送るためのコミュニティが必要だと思い、誰もが参加でき、簡単で楽しく健康効果のあるレクリエーションとして、2004年に日本吹矢レクリエーション協会を設立。現在、北海道から沖縄までサークル、団体などで、多数の吹き矢レクリエーション会員が所属。